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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

ツインタワー21【R18】

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ツインタワー21【R18】

恋人なのかどうなのか、それすらハッキリしないまま一週間はあっという間に過ぎ、また飲みに明け暮れる週末がやって来た。けれど先週と同じ轍を踏まないために、今夜はビールとつまみを買い込んで、お互い自室で風呂を済ませて理央の部屋で飲む事にした。これで潰れるまで飲んでも大丈夫というつもりだったが、お互い酒の進みは遅い。のんびりとたわいもない事を話しながら飲み交わす。

真が介入して掃除をした甲斐があり、今夜は床がちゃんと見える。部屋にはソファとテーブル、ベッド以外大きな家具はないのに、どうしてあんなに散らかせるのかが不思議だ。

「真さん、寒くない?」

「あぁ、ちょっと冷房効き過ぎかも。」

理央が立ち上がってリモコンを手に取る。操作音を三回鳴らしてソファ前のテーブルにリモコンを置いた。そのまま元の位置に座り直すのかと思えば、真の側にしゃがみ込んで俯く。

「ねぇ、真さん・・・」

先ほどまでの明るい雰囲気も快活さもすっかり影を潜めて、定まらない視線が床を辿った。

「どうした?」

努めて穏やかな声で真が聞くと、それでも迷ったように一瞬真と視線を交わして逸れていく。

「真さんの言う好き、ってどういう意味?」

彼がこんな風に聞いてくる意図をすぐに察して、真は早速不安になっている理央の髪を撫でる。心配そうに見上げてきた理央の腕を掴んで、真は自分の腿の上に彼を引っ張り上げた。

「ッ・・・」

理央が驚いて目を見開いたのは、そのまま真がキスをしたから。耳まで赤く火照らせて真の目の前で硬直している。

「そんなに驚く事か? おまえも納得したもんだと思ってたんだけど?」

理央の後頭部に手を回したまま、もう一度唇を重ねる。彼が息を呑んだのが唇伝いにわかって、真は喉の奥で小さく笑った。案外初心な反応に、心がくすぐったくなる。こんな反応をされたら、悪戯心が疼いてしまう。

「理央、少し恋人らしいことしようか?」

「ッ、ま、真さん・・・」

ベッドまでの距離は大したものではない。理央が混乱している間に立たせてベッドまで手を引いていく。そのまま組み敷いて唇を貪れば、身体を硬直させたまま真にされるがままだった。

「んッ・・・ふ・・・」

覆い被さってキスを重ねていくうちに、行為に慣れたのか徐々に理央の身体から力が抜けていく。タイミングを見計らってそっと理央から唇を離すと、息を上げて潤んだ瞳が見上げてくる。その表情に真は自分の下半身に熱が集まるのを感じた。

「真さん・・・」

「いい?」

「あの・・・」

「ん?」

「恥ずかしい・・・」

「そう。」

「んッ・・・あ、ま、待って、真さんッ」

布越しに理央の前に触れれば、既に兆し始めていた。顔を真っ赤に染めて身体を捩ったが、本気の抵抗ではないだろう。体格差はほとんどない。理央が全力で抗ってくれば、真の力で抑え込むのは困難だ。

「やッ・・・待って」

「待たない。誘ったのはおまえだろ?」

「だって・・・」

「ほら、もう集中して。」

まだ何か言おうとしている理央の唇を自分の唇で塞ぐ。彼のハーフパンツとトランクスを下げて直に前を揉み込めば、面白いほど硬く実っていった。

シャツを捲り上げて胸の飾りを吸えば、理央の身体が小さく跳ねる。真はその反応に満足しながら、理央に考える隙を与えないように、理央のそこかしこに唇を寄せては赤い痕を散らしていく。そして真の腹部に理央が自ら腰を擦り付けきたのを合図に、再び理央の硬茎へ直に触れた。

「はぁ・・・真さん・・・」

「気持ちいい?」

「・・・うん・・・」

理央が素直に頷いてくる。つい先ほどまで小さな抵抗を続けていたのに、もう陥落したらしい。腰を少し揺らして、真の与える刺激を拾っていく姿に、真も煽られて自身の前を寛げた。

理央のモノに自分のモノを寄せて、一緒に扱き上げていく。お互いが高まっていく様を直に感じ取れる状態に、真は今までになく興奮している自分を感じた。自分と理央の先端が赤く膨らんで、透明な蜜を溢し始める。密着した下肢は少し汗ばんで、男臭い匂いが鼻を刺激した。

溢れた蜜を塗り込めるように掌で先端を強く撫でる。理央の腰がピクリと浮いて、彼が身体を硬直させる。真は宥めるように頬に口付けたが、理央は弄る真の手にチラリと視線を寄越して、泣きそうな顔をする。

「・・・ま、真さんッ・・・」

大人しくしていたのも束の間、理央は再び腰を引いて逃げようとする。焦った顔に限界が近いのを感じ取って、透明な蜜を溢して滑りの良くなった手をさらに大胆に動かして扱いた。小さく頭を振って震える身体が愛おしい。誰かをこんなに愛おしい気持ちで抱いた事はない。

「理央、我慢しないでいいよ。ほら。」

耳元で囁けば、理央が目をギュッと瞑って声もなく身体を震わせた。すぐに手と腹部に濡れた感触がする。真の硬茎に理央のモノが幾度も波打つのが伝わってきて、真も間もなく絶頂を迎えた。

「んッ・・・ん・・・」

堪え切れていない理央の甘い声が真の耳を擽る。荒い息もそのままに、惹かれるように理央と唇を合わせる。濃厚なキスが段々軽いものに変わっていく頃には、絶頂の痺れから幾分か身体が落ち着いた。

「溜まってた?」

「はい・・・」

「俺も。」

恥ずかしそうに見上げてくる瞳に小さく笑う。飲み交わしていたわりには早く訪れた絶頂に、気恥ずかしさ半分、求め合える嬉しさ半分というところだろう。

「理央、どういう意味の好きか、わかった?」

改めて問うたのは、恥ずかしがる彼の顔が見たいからだ。

「わかり、ました・・・」

顔を赤らめてそっぽを向いた彼に満足して、真は理央の身体を抱き締めた。














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