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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

ツインタワーⅡ-22

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ツインタワーⅡ-22

心の解放感は身体の現象とも密接に関係していると思う。服を取り払った時にはすでに緩く兆していて、それを指摘するように理央の分身を小野村が手で包み込んだ。

「ぁ・・・」

小野村の指の腹が先端を撫でると、理央の情けない声と共に粘り気のある蜜が小野村の指を濡らす。

精神的に浮き沈みの激しい一カ月だったなと感慨に耽っていると、小野村の優しさに触れられる今に感動してしまって、目から何かが溢れてきそうになる。彼の与えてくれる甘い刺激にうっとりと目を閉じると、自然に目から雫が一つ溢れ落ちた。

ベッドを前にして、二人で立ったままキスをする。小野村の施す緩やかな愛撫と、髪を梳いてくれる優しい手。温かい彼の唇と幾度も口付けを交わしては離れ、お互いの身体をじっくりと味わい確かめていく。

小野村は理央が泣いていることに気付いているはずなのに、それを感じさせないほど、自然に微笑み理央の唇を何度も攫っていく。宥めるように涙の筋を辿って、頬に唇を寄せる。その仕草にまた心奪われて、涙が止まらなかった。

「理央・・・。伝わってるか、不安になるよ。自分の気持ちに嘘を付いて逃げてた報いかもな。おまえが想像してるより、きっとおまえを好きな気持ちは強いよ。堂嶋に懐いてるのを見て嫉妬するくらいにはね。」

「・・・嫉妬? 真さんが?」

首筋を小野村の舌が擽っていく。這い上がってくる甘い痺れが全身を覆っていく。

「認めるのが怖かった。何かを踏み外そうとしてるんじゃないか、って。でも違ったよ。おまえの事が好きな自分を受け入れたら、ホッとした。自分があるべき姿にようやくなれた気がして。」

「真さん・・・側にいても良いですか?」

「ずっといて欲しいよ。バカな遠回りは、もうしたくない。」

最近小野村がこれでもかと言葉をくれるのは、そういう決意があったからなんだと、胸がいっぱいになる。

せっかく想いが通じ合ったのに、妙なプライドや遠慮ですれ違ったりしたくない。一緒にいられる時間を大切にして、ずっとこの人との未来を想い描きたい。

「真さん・・・硬くなってる。」

「おまえが弄るからだろ。」

キスをして、互いの分身を愛撫して、気持ちはどんどん昂ぶっていく。ベッドへ押し倒そうとしたら、逆に腕を取られて組み敷かれた。

小野村がのしかかる重さが心地良い。体温と熱い吐息を肌で感じて、理央はうっとりと目を閉じた。

彼の指が、性急に理央の秘部を開いていく。腿に当たる小野村の熱い硬茎。その先端からは蜜が溢れて、肌の上に不規則な文様を描いていく。

「んッ・・・そこ、気持ちい・・・」

小野村の指が気持ちの良いところをダイレクトに抉る。微かに揺れてしまう腰の動きに合わせて、理央の分身も小野村の顔の近くで物欲しげに揺れた。

「ぁ、あぁ・・・ッ・・・」

後孔を愛撫されながら、理央の分身に小野村の熱い息がかかる。次の瞬間には、温かい粘膜に包まれ、身体が歓喜で震える。

「ッ・・・すご・・・ぁ、ダメ、出そう・・・」

気持ち良過ぎて限界を訴えると、小野村の口が理央の分身から離れていき、後孔に与えられる刺激だけになる。

イきたくて、イけない。快感に悶えていると、秘部から指も去っていく。代わりに小野村の熱い硬茎が秘部に添えられて、その待ち侘びた瞬間のために、理央は肺に溜まった息を吐き出して身体の力を抜いた。

「ぁ、くる・・・あぁ、ッ・・・」

指に十分慣らされた後孔は、抵抗もなく小野村を迎え入れる。一つになるこの瞬間は、熱量の凄さに圧迫感を覚えながら幸福感に満ちる不思議な時間だ。

普段なら馴染むまで一拍置く小野村だが、今日は最初から小刻みに腰を揺らしてくる。小野村も昂ぶっていて、耐え切れないのだろう。滴ってくる汗と彼の荒い息が全てを物語っていた。

「・・・ッ、ん・・・んッ・・・」

小野村の腰使いが大胆になるまで、そう時間はかからなかった。

「ッ・・・ぅ・・・ん・・・」

「・・・理央ッ・・・ッ・・・」

全力で挑まれる充足感。小野村を全身で感じながら揺さぶられる。

あられもない声が出そうになるたびに堪える。女みたいに喘ぐ度胸はない。興醒めでもされたらどうしようと、いつも心のどこかで思ってしまうから。

「理央、唇噛むなよ。」

「ッ、だって・・・ッ」

「声出して。俺しか聞いてないんだから、我慢なんかするなよ。」

「でもッ・・・ん、ぁあッ」

口を開けて話そうとした瞬間に激しく突き上げられる。両腕もシーツに縫い留められ、緩んだ口元からは快楽の声が止まらなくなった。

「ぁ、あぁ、んッ・・・あ、ぁ・・・あぁぁッ・・・」

「ッ・・・理央ッ・・・イく、ぁッ・・・ぁ、もうッ」

痛いくらいに両手首を締め付けられて、小野村が腰を打ち付けてくる。苦しいほどに身体の奥で膨張していた小野村の分身がドクッと波打った。

「ぅッ・・・」

「あ、あぁッ、ぁぁ・・・」

理央の身体に精を放ちながらも小野村が腰を突き入れてくる。その衝撃に合わせて、理央の先端からも白濁の蜜が噴き上がった。

強い快感の余韻に浸るように、微かに腰を揺すりながら小野村が掻き抱いてくる。理央の顔にキスの雨を降らせて、小野村は満足そうに甘い溜息をついた。

「真さん、なんか今日、激しい。」

「おまえの喘ぎ声聞いたら、スイッチ入っちゃって・・・」

「趣味悪い・・・」

全く悪びれもせず小野村が語ってくる。

「何でだよ。好きなやつが自分の手で気持ち良くなるの見てたら、感動するだろ。」

「そう、だけど・・・」

確かに彼の言う通りだけれど、自分がやられる立場だと、居た堪れない。小野村だって、口淫に顔を顰めるではないか。

「真さん」

「ん?」

「キスして」

強請ると満足そうに微笑みながら小野村が唇を重ねてくる。二人でしばらく睦み合い、抱き合いながら夢の中へ落ちていった。














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