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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

隣り40

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隣り40

痛かったのは初めだけ。得体の知れない気持ち良さに翻弄されて、片岡がくれる愛撫をただ受け止めていた。

「ん・・・ふッ・・・」

「歩。大丈夫?」

「・・・うん。」

本当は一杯いっぱいだったけれど、やめたくなかった。たぶんこの行為の延長線上にセックスがあるんだろうと、疎い自分でも察することはできた。片岡が慣らすココに、片岡の熱を受け止める。きっとそういう事なんだろう。

後孔に出入りする指の動きに合わせて、時折片岡の硬い切っ先が歩の腿に当たる。昂ぶっていることがひと目でわかるそれ。

「歩。息詰めないで。そう、ゆっくり深呼吸してて。」

乱れてしまいそうになる呼吸を必死に堪えて、片岡に言われるがままに深呼吸をする。

「上手。」

褒めるように口付けをされて、また顔が火照る。顔が熱すぎて火を噴くのではないかという勢いだ。

秘部に添えられた片岡の熱が肌を通じて伝わってきた。幾度か浅いところで行き来した後、歩が息を吐き出したタイミングでグッと中へ押し入ってくる。

「あ、あぁぁ・・・」

痛いというより怖い。そして腹部の圧迫感が今まで味わった事のないもので苦しい。

「け、ん・・・すけ・・・ッ・・・」

「歩ッ・・・」

片岡を見ると、彼も眉を顰めて苦しそうだった。けれど泣きそうな目でこちらを見ていたのでドキリと心臓が鳴る。

「けん、す、け・・・」

呼ぶと片岡は微笑んで俯いてしまった。けれどすぐに歩の腹部に滴が落ちてきて片岡が泣いているのだとわかる。

「賢介」

「うん・・・」

「ずっと、ごめん・・・」

「違う。違うよ、歩。嬉しくて・・・」

一つになったまま、顔を上げずに片岡が歩の胸元に顔を伏せる。そんな片岡の背に腕を回して抱き締めたら、中に埋め込まれた片岡の分身がドクッと波打って膨らんだ。

肌を合わせて嬉しいと言って泣いてくれる片岡のことが、とても愛おしく思えた。胸がいっぱいになって、身体ごと揺さぶって満たして欲しくなる。この欲は本能なんだろうか。

「賢介。賢介でいっぱいにして。」

「歩・・・ありがと・・・」

「・・・す、け・・・ぁ・・・ッ・・・」

片岡が抽送を始めて、幾度も中を擦られる。先端の膨らみが奥を突くたびに身体に熱が生まれた。

苦しいのに幸せ。こんな感覚、自分は知らない。次第に早く激しくなっていく動きに、必死に食らいつこうと片岡にしがみ付く。

「歩・・・あゆ、むッ・・・」

「んぅ・・・んッ・・・あ・・・あぁ・・・」

片岡の表情と息遣いで、溢れてくる想いが肌を伝って流れて込んでくる。こんな余裕のない彼の顔を初めて見て、身体の奥がどんどん熱を帯びていく。

「ぁ、あゆ、む・・・も・・・イく・・・」

切羽詰まった片岡の声が耳をくすぐって、激しさを増す揺さぶりに、頭の中は彼一色に染まっていく。二人の間で揺れる歩の硬茎に片岡の指が絡んで容赦なく扱かれた。

「すき・・・歩ッ・・・すきだ・・・」

「あぁ、ぁ・・・ん・・・んッ・・・あぁぁ」

「・・・ぅ・・・くッ・・・」

揺れる歩の硬茎から白濁の蜜が散っていく。それと同時に二人を繋ぐ秘部が蠢いて、片岡を搾り取った。片岡が息を詰めて震えた後、二人で脱力して、ただ抱き締め合った。















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