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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

この手を取るなら27

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この手を取るなら27

蕩けた顔で可愛く乱れる恵一に何度も煽られる。自分の手がそうさせているのだと思うと尚更だった。

奥を突くたびに、秘部がキュッと締まって紳助のモノに纏わりつく。

「恵一」

「んッ・・・や・・・あぁ・・・」

快感に素直にならず逆らおうとするのは、心配が徒労だったことへの気まずさからだろう。イヤだと言って首を振る。身体は紳助を求めて蠢いているくせに、抵抗するのだ。

こういう事をされると、少し意地悪もしたくなる。紳助自身も辛いが、あえて揺すっていた腰を止め、恵一の肌に唇を寄せて吸い上げる。

「あぁッ・・・やッ・・・なん、で・・・」

紳助の悪戯心に気付いていようがいなかろうが、大した問題ではない。恵一自ら強請ってくればそれでいい。紳助と恵一の我慢比べだ。中途半端に煽られた熱を持て余して震えている恵一が可愛く思えて仕方がない。

「や、だ・・・な、んでッ・・・しん、す、け・・・」

胸の飾りを執拗に舌で転がしていく。舐め上げて吸い取って、繰り返し愛撫を施すと、紳助の髪を引っ張って抗議をしてくる。そして泣きの入った喘ぎ声が、紳助の下半身に訴えかけてくる。

「ッ・・・あ・・・あぁ・・・んッ・・・や・・・」

今日はなかなかに強情だ。弾けそうなほど反り返った恵一の分身が二人の間で擦れ合って蜜を零している。しかし恵一は屈服するどころか震えて喘ぐだけだ。

「恵一」

「なん、で・・・」

「どうして欲しい?」

「ッ・・・」

恨めしそうに睨むのが愛おしくて、つい突き入れたくなるが、辛うじてその衝動を堪えた。

「恵一、言わなきゃわからないよ?」

「・・・て・・・」

「うん?」

「し、て・・・」

恵一が堕ちてくる。自分でも趣味が悪いと思うけれど、好きだからこそ貪欲になる。それだけ自分に溺れさせたい。

「・・・動いて、よ・・・紳す、けッ・・・あッ」

我慢していたのは紳助も同じ。涙目で誘われて、正気でなんていられない。恵一の言葉を受け止めた瞬間、抽送を始める。

「あぁ・・・あ・・・ッ・・・あ・・・」

「恵一」

「・・・ッ・・・あ・・・」

「おまえは、誰の、もの?」

「す、けの・・・」

「うん?」

「しん、す、けの・・・」

「ッ・・・そうだ・・・」

突き入れるたびに生まれる熱で、身体も脳も痺れていく。恵一がしがみ付いてきた事に満足して、ただ極まるための激しい動きに変えていく。

「あ・・・す、けッ・・・あぁッ・・・あッ・・・」

恵一に名を呼ばれるだけで達しそうなほどの快感が下半身に走る。けれどまだもう少し、この快感を味わいたい。

絞り取られそうになるたびに堪えて刺激をかわしていく。

「あッ・・・ダ、メッ・・・ん、すけ・・・イ、く・・・やッ・・・」

泣いて縋る顔がこんなに色っぽい。どこまで惚れさせれば気が済むのだと思いながら、恵一にトドメを刺す。

「あぁぁッ・・・あッ・・・ぁ・・・」

「ッ・・・く・・・」

仰け反って絶頂を迎えた恵一が、紳助の下で蜜を散らす。二人の腹部と胸に生温かいものが広がった瞬間、紳助もそのまま恵一の中で果てた。

早くゴムを始末せねばと思っても、恵一の中から去りがたい。身体を震わせている恵一も紳助に回した手足を外そうとしないので尚更離れがたかった。

「んッ・・・ッ・・・」

まだ夢心地で絶頂感を味わっている恵一が可愛くて堪らない。すでに羞恥心とはかけ離れた世界で、気持ち良さそうな顔をしている。

我に返ったら拗ねるだろうなと思いながら、恵一の頬へキスをすると、気持ち良さそうに震えた。

次第に落ち着いてきた呼吸と共に、恵一の手足の力が抜けてくる。残念に思いながらも身体を離して、後始末した。

すると恵一の腹の虫が鳴り出す。

「ッ・・・」

そういえば昼食も摂らずに盛ってしまったのだと思い出して、恥ずかしそうに丸まってそっぽを向いた恵一を抱き起こす。

「俺もお腹空いたよ。食べようか。」

「・・・。」

口先を尖らせたまま、無反応を決め込む恵一の機嫌をこれ以上悪くしたくない。

紳助は込み上げてきた笑いをどうにか封じ込めて、彼と自分の身体を清めるべく、恵一を抱き上げてシャワールームへ向かった。
















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