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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

百の夜から明けて15

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コメント

2. 無題

またやって来ました(^^ゞ

私も焦れ焦れOKでございますw

この、くっ付きそうでくっ付かない、二人の距離感、心の葛藤が堪りません( 〃艸〃)

でも、甲斐くんは自制しようとしてるわりに言葉や態度に「好きー」がでてますよね(笑)そこがとても可愛らしいです~(//∇//)

問題は今藤ですねっ! この10年で本心を隠す事が身に付いてしまって、甲斐に優しくしても、そこに好意を表すような言動は無いし、うまくかわしちゃうし、なかなか手強い(笑)

う~ん、どうしたら今藤の壁をぶち破れるか(๑•́︿•̀๑)う~ん、私の乏しい想像力ではムリー!とおるさん後はヨロシクです⬅丸投げw

実は相思相愛だったのだ!と判明する瞬間が楽しみです~その後の盛り上がりと燃え上がりも(//∇//)

まあ!キィが不定期投下!!なんて嬉しいお知らせ♪ウキウキ楽しみにしております~٩(๑^o^๑)۶

Re:

なぎ様、続けてのコメント、ありがとうございます!

丸投げされた、朝霧です(笑)
「好き」がそこかしこに漏れ出している甲斐。
二人をくっつける鍵はそこにあるかも?と思いながら書き進め、ようやく私も着地点が見え始めたところです。
どうにか今藤を完全燃焼させてあげたい!と意気込みつつ、着地するまで残り僅か、校正頑張りたいと思います。
いつも辻褄が合っているかドキドキしながら(笑)、書いております。

碧眼の鳥の方は、本当に気まぐれな感じの更新になるかと。
気長にお待ちいただけたら・・・。

1. 無題

焦らされるほうが、先が楽しみですよ。

碧眼の鳥を不定期に投下~、めちゃくちゃ嬉しいです♪
私、フェイが好きなもので・・・。
微妙な三角関係も気になりますし(笑)

Re:無題

くっつきそうでくっつかない微妙な距離感を出したいと思って書いていたので、楽しんでいただけて、嬉しいです!!

また、決着のつくことのない世羅とキィの戦いも、もう少しじっくり書きたい気持ちがあり、
フェイも含めて、彼らがどんな日常を過ごしているのか、妄想を続けたいと思います(笑)
これから冬に向けてフェイが王宮にとどまる時期になるので、現実の季節感と合わせながら、ちょっぴり甘い二人の時間も書けたら、と。
気長にお待ちいただけたら幸いです!

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百の夜から明けて15

飲みの席で笑う甲斐に、進が違和感を覚えてすぐ、彼は帰ると言い出した。一度抱いた疑念は簡単には消えてくれなくて、研開からの呼び出しだと断りを入れて、進は飲み会を飛び出し、甲斐の後を追った。

一度見失ったものの、本能が告げるままに向かった甲斐のアパート。その後ろ姿を見つけたことに運命を感じてしまう自分は、少し酒の所為で頭が沸いているかもしれない。

進が後を追ってきたことに気付いているかのようなタイミングでメッセージを寄越した甲斐に、後ろを見ろ、とだけ返した。こんなのちょっとしたホラーだ。少し前を行く甲斐が突然歩みを止めたので心配になった。甲斐のぎこちない笑顔が気になって勢いだけで追い掛けてきたものの、さすがにやり過ぎだったかと今さら思う。

しかし甲斐が少し困った顔で振り返り、あっさり進の指摘を認めたので、居心地の悪い気持ちは進の中ですぐに跡形もなく消えていった。

年末、進を呼び出したのは、まさに彼女と別れたばかりの暴挙だと思えば頷ける。二人忘年会をした時、とても楽しそうにしていたけれど、今思えば甲斐は妙に浮かれていたようにも思える。

「なぁ、今藤。」

「うん?」

「おまえさ、優し過ぎない?」

「そう?」

「優しい。おまえが・・・女だったら良かったのかな・・・。あぁ、違うか。俺が女だったら良かったんだ・・・。」

ビール缶片手に、天を仰いでしみじみそんなことを言う甲斐に、どう返したら良いものかと迷う。酔っ払いの戯言にしては際どいが、進が甲斐に対して邪な気持ちがあるからこそ、そう感じるだけかもしれない。

「いつも散々俺のこと性格悪いって騒いでるくせに。」

「言葉のあやだろ。」

「あやになってないんだよ。」

甲斐が随分緩んだ顔でヘラッと笑うので、完全に酔っ払いの戯言だと安心する自分がいる。

「今藤が彼氏になるっていう設定で途中まで妄想してみたんだけど、なかなかいい。」

「おまえ、頭、大丈夫か。」

「大丈夫じゃない。」

「そうかよ。」

口元は緩めつつ、目が天井を向いたまま笑っていない。そんな甲斐に嫌な予感がして、進は甲斐の言葉に耳を澄ませる。そうしなければ取りこぼしそうなくらい、甲斐の声は迷いを帯びて弱弱しいものだった。

「たとえば」

「ん?」

「たとえば、だけどさ・・・。」

「あぁ。」

「俺が女だとして・・・」

甲斐の言おうとしていることに幾分先回した進は、何が今の自分たちに正しい答えかと必死に頭を回転させる。

「慰めてほしい、って言ったら、おまえなら抱く?」

「まぁ・・・部屋に上がり込んでる時点で確定なんじゃない。」

「それも、そっか・・・。男と女なら、その気がなきゃ、そもそも上がんないもんな・・・。」

「だろ?」

「うん。」

納得してくれたらしいことに心底ホッとしたのも束の間、甲斐が寄り掛かっていたベッドに伏せてしまう。震え始めた肩を抱くのは多分この場合正しくない。何度も手を伸ばそうとして、結局進はビール缶に口をつけた。

「俺さ、相当参ってるみたい。」

甲斐は歯を食いしばって話しているんだと思う。かろうじて声だけは涙の震えが混じっていない。

「凄く、好きで・・・でも、どうしようもない事も、あるんだって思ったら・・・。」

「そうか・・・。」

抱き締めることが許されるなら、本当は抱き締めたい。でも手を出せば、多分自分たちの関係は劇的に変化して、戻れないところまで落ちるだろう。今この瞬間は許されても、先がないことに手を出す勇気と度胸は進にはない。

「頼む、今日のことは、忘れてくれ・・・。」

「わかった。」

「酒井たちに話したら殺す。」

「わかったから。そこまで鬼じゃねぇよ。」

しばらく伏せていた甲斐だったが、気持ちが落ち着いたのか、顔を上げて再びビールを仰ぎ始める。

「甲斐、そのくらいにしておかないと、二日酔い決定だぞ。」

「たまにはいい。今日は飲ませろ。」

この調子だと進も帰してもらえそうにない。しかし甲斐の様子が心配なのは確かで、邪な心に良心の方がかろうじて勝った。そばにいてやりたい。今夜はとことん付き合って、明日は介抱してやろう。

ただの同僚にしては近過ぎる距離だけど、この隙に乗じて甲斐の心だけでも侵食してしまおうと悪魔が囁く。こっちは十年分の想いが詰まっているわけで、この執念深さはなかなか手強い。

「付き合う、って言ったんだから、おまえも飲めよな。」

「俺まで潰れたら、誰が明日おまえの面倒見るんだよ。」

きょとんとした顔で甲斐が進を見る。そして大袈裟に溜息をつきながら肩に頭突きをしてきて絡んでくる。

「あぁ、おまえの彼女になりたかった。」

「はいはい。それはもう、わかったから。」

「絶対、わかってないし・・・。」

次々に空いていくビールの缶を進は苦笑しながら見つめる。甲斐の呂律が怪しくなった頃、握力の弱った彼からようやく缶を取り上げて、雑にベッドへ放り込む。しばらくゴロゴロ転がりながら抵抗していた甲斐だったが、いつの間にか動きを止め、寝息を立て始める。

「無防備なヤツ・・・。」

彼女になりたかった発言は、約束通り胸に仕舞っておくことにしよう。釘を刺されなくても、もったいなくて誰にも教えたくない。

進もベッドにもたれかかって目を瞑る。酒の助けも借りて、すぐに進も意識を手放した。









-------------------------------------
どうして二人はこんなにうだうだしているのだろう、と思いながらも、
今藤と甲斐がくっつかなくて、私も困っております。
「百の夜」だから、ということで、ここは一つお待ちいただければと(笑)
焦らして、すみません。。。
もう暫くでございます。

ちなみに碧眼の鳥の方は、ちまちま思いついたタイミングで不定期に短編を投下してまいります。
よろしければ、是非そちらもお付き合いいただければと。


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朝霧とおる
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2. 無題

またやって来ました(^^ゞ

私も焦れ焦れOKでございますw

この、くっ付きそうでくっ付かない、二人の距離感、心の葛藤が堪りません( 〃艸〃)

でも、甲斐くんは自制しようとしてるわりに言葉や態度に「好きー」がでてますよね(笑)そこがとても可愛らしいです~(//∇//)

問題は今藤ですねっ! この10年で本心を隠す事が身に付いてしまって、甲斐に優しくしても、そこに好意を表すような言動は無いし、うまくかわしちゃうし、なかなか手強い(笑)

う~ん、どうしたら今藤の壁をぶち破れるか(๑•́︿•̀๑)う~ん、私の乏しい想像力ではムリー!とおるさん後はヨロシクです⬅丸投げw

実は相思相愛だったのだ!と判明する瞬間が楽しみです~その後の盛り上がりと燃え上がりも(//∇//)

まあ!キィが不定期投下!!なんて嬉しいお知らせ♪ウキウキ楽しみにしております~٩(๑^o^๑)۶

Re:

なぎ様、続けてのコメント、ありがとうございます!

丸投げされた、朝霧です(笑)
「好き」がそこかしこに漏れ出している甲斐。
二人をくっつける鍵はそこにあるかも?と思いながら書き進め、ようやく私も着地点が見え始めたところです。
どうにか今藤を完全燃焼させてあげたい!と意気込みつつ、着地するまで残り僅か、校正頑張りたいと思います。
いつも辻褄が合っているかドキドキしながら(笑)、書いております。

碧眼の鳥の方は、本当に気まぐれな感じの更新になるかと。
気長にお待ちいただけたら・・・。

1. 無題

焦らされるほうが、先が楽しみですよ。

碧眼の鳥を不定期に投下~、めちゃくちゃ嬉しいです♪
私、フェイが好きなもので・・・。
微妙な三角関係も気になりますし(笑)

Re:無題

くっつきそうでくっつかない微妙な距離感を出したいと思って書いていたので、楽しんでいただけて、嬉しいです!!

また、決着のつくことのない世羅とキィの戦いも、もう少しじっくり書きたい気持ちがあり、
フェイも含めて、彼らがどんな日常を過ごしているのか、妄想を続けたいと思います(笑)
これから冬に向けてフェイが王宮にとどまる時期になるので、現実の季節感と合わせながら、ちょっぴり甘い二人の時間も書けたら、と。
気長にお待ちいただけたら幸いです!

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