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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

西からの便り2

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コメント

1. 無題

キィーー(≧▽≦)ーーッ!絶叫再び(笑)

キィの羽で転がされてる世羅が面白すぎます(๑⊙ლ⊙)ぷ
それにしても、世羅とフェイの間に割り込み、世羅を撃退することがライフワークになっているようなキィなのに、夜は邪魔しないとはw
ここまで空気の読める鳥がいるでしょうか(笑)最高ですキィ♪

世羅はとうとうソウにまで嫉妬しちゃってますね~。天帝ともあろうお方が愛しい人の事で、右往左往ジタバタする姿がなんとも微笑ましくて、心がほっこりします(*^^*)

世羅が寂しくないよう、キィをおそばにって(爆)確かにあの緊迫感と、射抜くような眼光に晒されたら、寂しさなんて、どっか飛んでっちゃいそうですけど(^o^;)

ただただ100%の愛でいっぱいの世羅と、従者としての忠誠心込みのフェイの愛。このビミョーな温度差が更に世羅を焦らせ、結果フェイを組み敷いてしまうという楽しい展開がツボですw

フェイが食べてるお菓子って、かりんとうみたいなお菓子かな?
文を結ぶ紐とか、とおるさんの描写はすごく想像を掻き立てられて、ワクワク楽しくなります(*^^*)

とおるさんが一時間、早く出勤されたおかげで、またキィと仲間たちの日常に触れられて嬉しかったです(≧∇≦)ありがとうございました♪

今藤さんと甲斐くんも少しずつ距離が近くなってきてて、あともう一歩ってとこでしょうか。今藤さんが追いかけて来てくれたシーンは凄くドキドキしました( 〃▽〃)さて家呑みはどんな展開に!?これから読ませていただきますね~♪
毎日の更新、ありがとうございます(^◇^)

Re:

なぎ様、いつもコメントありがとうございます。

キィの登場にそんな歓喜していただけると、書き手としてこんな嬉しいことはありません!
世羅とキィ、私の中ではキィのが一枚上手だと思っています。
肝心なところは世羅に譲る、という大人な一面を持つ鳥です(笑)
二人と一羽のやりとりも今後も楽しんでいただけたら!
一時間、勘違い早出をしたかいがあります。

フェイが食べているお菓子は韓国の伝統菓子「梅雀菓(メジャックァ)」を参考にしました。
日本で言えば、仰るとおり「かりんとう」のようなお菓子です。
韓国の歴史ドラマが好きなもので、是非フェイにも食べてもらいたいと思いまして、登場させてみました(笑)

甲斐と今藤の行く末も気に掛けていただきまして、ありがとうございます!!
焦れったい二人ですが、これからもよろしくお付き合いお願いします。

ただいまコメントを受けつけておりません。

西からの便り2

「・・・またの便りを心待ちにしております。秋の恵みと共に。西の彼方、ソウ。」

ソウからの文は、西の役人伝いに届けられたものだった。だからてっきりソウの好意と意思で書かれてきたものだと疑っていなかったのだ。しかしフェイが読み上げた彼の文はいささか引っかかる言葉で締め括られている。また、とはどういうことだろう。

「フェイ。」

「ソウ様からは以上でございますよ?」

「そうではない。」

「?」

どうしたのかと不思議そうに見上げてくる純真な瞳。やましい事など何もないと言わんばかりの真っすぐな眼差しに怯みそうになりながら、世羅は落ち着いた声音で問うてみた。

「そなたは・・・ソウとよく文を交わしているのか?」

「はい。季節の折々に。」

季節の折々とは随分と頻繁ではなかろうか。そして文面から伝わってくる親しみのある言葉の数々。心を通じ合わせているはずの世羅でさえ、旅路から一度、文が届けば満足せねばならない状況だというのに。この一件を知らなかったからこそ納得していたものの、知ってしまった以上、それに勝る待遇を求めたくなる。

微笑みながら答えたフェイに、全く悪気はなさそうだった。大切そうにソウからの文を畳んで文箱へ収めようとする。

「フェイ」

「はい。」

彼の手を取り、目線を合わせて、どうにか自分の嫉妬心を悟られずにこの想いが届かないものかと世羅は考える。

「私はそなたのものだ。」

「・・・え?」

「すべてを捧げたいと思うほどに。」

「世羅様・・・」

「遠くへそなたが行ってしまうと、私にはこの想いを伝える術がない。」

「いつも・・・届いておりますよ。シンビ国にいても、いなくとも、世羅様の温かい御心を感じています。」

「私は不安だ。消えてしまうのではないかと・・・。」

警護を万端に整えさせたところで、付き纏う不安が完全になくなることはない。いつだって失うかもしれないという恐怖が世羅の中で居座り続ける。

「世羅様・・・。世羅様が寂しくありませんように、時々キィをおそばにやりますね。」

「そ、そうか・・・。」

奴は寄越さんでいい、欲しいのはそなたの文だと叫んで訂正したいが、それも随分大人げない話だ。

「フェイ、そなたの無事がわかるものを何か・・・。いつも不安で堪らぬ。」

何とか約束の言葉を引き出せないものかと、世羅は食い下がってみる。

不用心な事を書けないことはもちろん知っている。近況を聞けるならこの上なく嬉しいが、言葉でなくてもいい。旅先で得た何かを括り付けてくれるだけでもいい。キィだけ寄越された日には涙で寝床が湖にでも変わりそうだ。

「世羅様、良い考えがございます。」

「・・・なんだ?」

「私は旅先で、世羅様への想いを毎日綴ります。世羅様もどうか同じように。」

もしや期待通りの展開かと一瞬浮かれたが、フェイの導き出した答えは少し違うものだった。

「王都へ戻った暁には、必ずや世羅様に書き溜めたものを献上いたします。万が一・・・」

「・・・万が一?」

「私の身に何か起こったとしても、書き溜めた想いをこの身ごと燃して天にお返しいたします。世羅様を毎日お慕いしているこの気持ちが確かにそこにあったのだと、きっとこの王都の空へ、世羅様のもとへ、風と共に届くことでしょう。」

「フェイ・・・。フェイ、そんなことを申してはならぬ。そなたの身に何かあるなど、決して許されぬ。私が許さぬ・・・。」

思わず強い口調でフェイに言い返す。また同じ恐怖を味わうことになるなら、とても正気ではいられない。しかしフェイの強いまなざしに遮られて、世羅の声は次第に覇気を欠いた。

「世羅様。世羅様が私を大切にしてくださるように、私は世羅様をかけがえのない御方だと・・・。この身が消えることになっても、私は世羅様をお守りしたい。」

「フェイ・・・。」

「世羅様、文が欲しいとお考えなんでしょう?」

「・・・。」

フェイの言葉に思わず目を見開いて、世羅は暫し呆然とする。

「私が世羅様へ文を送ることはありません。天命を全うされ、召されるその日まで、ずっと私の帰りを待っていただきたいと思うからです。」

全ては天帝を取り巻く悪意や刃から世羅を守るための意志だと知り、自分の至らなさに世羅はこっそり肩を落とす。この身を思うがゆえの所業なら、否とは言えないではないか。

「世羅様」

「なんだ?」

苦笑いを浮かべながら、世羅はフェイをそっと抱き締めて腕の中へ収める。

「キィと仲直りしてください。」

「そ、それは・・・キィ次第だろう?」

「世羅様からもどうか歩み寄ってください。」

「・・・考えておく。」

なんだかんだと察しのいいキィは、世羅がここぞと思う時には邪魔をしてこない。フェイと過ごす二人の夜に割って入ってきたこともない。彼の羽に転がされているような気がしてならないが、天に遣わされた国鳥。顔を立てておかないと、罰が当たりそうではある。

窓の外が薄暗く陰ってきた。夜の気配に、世羅はフェイへ口付けを贈る。恥ずかしそうに染まった頬ごと、世羅はもう一度腕の中へ包み込んだ。



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なんとか!!昼!!!


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コメント

1. 無題

キィーー(≧▽≦)ーーッ!絶叫再び(笑)

キィの羽で転がされてる世羅が面白すぎます(๑⊙ლ⊙)ぷ
それにしても、世羅とフェイの間に割り込み、世羅を撃退することがライフワークになっているようなキィなのに、夜は邪魔しないとはw
ここまで空気の読める鳥がいるでしょうか(笑)最高ですキィ♪

世羅はとうとうソウにまで嫉妬しちゃってますね~。天帝ともあろうお方が愛しい人の事で、右往左往ジタバタする姿がなんとも微笑ましくて、心がほっこりします(*^^*)

世羅が寂しくないよう、キィをおそばにって(爆)確かにあの緊迫感と、射抜くような眼光に晒されたら、寂しさなんて、どっか飛んでっちゃいそうですけど(^o^;)

ただただ100%の愛でいっぱいの世羅と、従者としての忠誠心込みのフェイの愛。このビミョーな温度差が更に世羅を焦らせ、結果フェイを組み敷いてしまうという楽しい展開がツボですw

フェイが食べてるお菓子って、かりんとうみたいなお菓子かな?
文を結ぶ紐とか、とおるさんの描写はすごく想像を掻き立てられて、ワクワク楽しくなります(*^^*)

とおるさんが一時間、早く出勤されたおかげで、またキィと仲間たちの日常に触れられて嬉しかったです(≧∇≦)ありがとうございました♪

今藤さんと甲斐くんも少しずつ距離が近くなってきてて、あともう一歩ってとこでしょうか。今藤さんが追いかけて来てくれたシーンは凄くドキドキしました( 〃▽〃)さて家呑みはどんな展開に!?これから読ませていただきますね~♪
毎日の更新、ありがとうございます(^◇^)

Re:

なぎ様、いつもコメントありがとうございます。

キィの登場にそんな歓喜していただけると、書き手としてこんな嬉しいことはありません!
世羅とキィ、私の中ではキィのが一枚上手だと思っています。
肝心なところは世羅に譲る、という大人な一面を持つ鳥です(笑)
二人と一羽のやりとりも今後も楽しんでいただけたら!
一時間、勘違い早出をしたかいがあります。

フェイが食べているお菓子は韓国の伝統菓子「梅雀菓(メジャックァ)」を参考にしました。
日本で言えば、仰るとおり「かりんとう」のようなお菓子です。
韓国の歴史ドラマが好きなもので、是非フェイにも食べてもらいたいと思いまして、登場させてみました(笑)

甲斐と今藤の行く末も気に掛けていただきまして、ありがとうございます!!
焦れったい二人ですが、これからもよろしくお付き合いお願いします。

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