光に触れたい。けれど触れられてガッカリされたくない。
「ッ……ん……」
キスで誤魔化しながら光の視界を塞いで、自分の裸体を見せないようにする。幾度か伸びてきた手を振り払うことを繰り返していると、光も諦めたようで大人しくされるがままになった。
用意周到な光のポケットから出てきたローションを奪い取って、自分で秘部を開いていく。光を待たせて興醒めさせたくなかったので必死だった。解れていく感覚を呼び戻せた瞬間にはホッとする。もしこれっきりになるのだとしても、光にはちゃんと気持ち良くなってほしいから。
「ッ、隆一……」
暫く放置していたのに、依然天を向いて漲っている光の分身を再び手で握る。掠れた声で名を呼ばれ、待ち侘びるように隆一の内部がヒクッと蠢いた。硬さを確かめるように光の分身を扱くと、快感が過ぎたらしく一度大きく身体を震わせて、両手でシーツをきつく握って歯を食いしばった。
「光、大丈夫?」
「ッ……こっちの台詞だろ?」
コンドームを被せる手すら刺激になったようで、眉根を寄せて息を殺す光の顔に、胸がいっぱいになる。初めての経験であろう彼を、自分の手で少しずつ汚していく征服感にも満たされた。
「挿れるよ?」
光の熱い杭を後孔に宛がうと、光が隆一の腰を掴む。初めてだったら恐怖を抱いたであろう堂々と漲る象徴は、刺激を加えるたびに凶暴な張りを見せ付けてくる。今から身体の中へ招き入れることを想像するだけで、早く彼の熱を味わいたいと、気持ちが急いた。
「急に挿れたら、痛いんじゃねぇの?」
「慣らしたから大丈夫。」
「今度は、俺がしたい。」
次がありそうだということにホッとして、光に支えられた身体が弛緩する。ゆっくり腰を落とすと、光の逞しい切っ先が内襞を捲り上げていった。
「んッ……う……」
「ッ……はぁ」
緊張と昂りで火照る額から汗が滴り落ちる。凶器のような光の分身を、時間をかけて秘部に埋め込むと、無意識に安堵の息を吐き出していた。
「隆一……」
光が肩で息をして、苦しそうに顔を歪めて抱き締めてくる。多分突き上げたくて堪らないはずで、気を逸らすためか隆一の首元に顔を埋めて額を押し付けてきた。
「気持ち良くするから、光はじっとしてて。」
「バカッ。これで我慢しろとかムリ。」
「ッ、あ、光ッ」
「ゴメン、隆一ッ」
秘部が光の形に憶える前に、堪え切れなくなった光が下から突き上げてくる。丸く張った切っ先が隆一の中で暴れて四方八方抉っていく。隆一は突然のことに悲鳴にも似た声で嬌声を上げた。
「ッ、ヤダ。光、待っ……あぁッ」
「ゴメ……でも、ムリッ」
あっという間に立場が逆転して組み敷かれる。元々、力では光に敵わない。光の良心が正常に働いている間しか、隆一の優位は保てないのだと思い知らされる。けれど乱れて求めてくれることが嬉しくて、あとは必死で光の激しさを受け止めた。
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朝霧とおる