冷房を入れた室内で温かい肌を合わせているとホッとする。慣れた行為でも胸が高鳴って欲しい気持ちが減らないのは不思議だ。むしろ交わるたびにもっと深く繋がりたくなる。欲しい気持ちに果てがない。
理央に跨がれると、こちらが喰われている感覚になる。腰を落としてくるたびに搾り取られるような快感に襲われて、情けなく溢れそうになった声をかろうじて口付けをして誤魔化した。
「ッ、んッ・・・」
「・・・ッ、はぁ・・・あぁ・・・真、さん・・・」
やはり、ちょっとで終われそうにはない。絶頂を追いかけたくなって組み敷こうとすると、理央が嫌だと抵抗を示してくる。
「ダメッ・・・今日は、俺が・・・」
「ッ・・・理央ッ・・・」
セックスしている時は互いに手加減もあったものじゃない。欲望のままに身体をぶつけにいく所為で、翌朝あちこち痛いのはザラだ。
結局、理央に抑え込まれて座位のまま交わっていると、理央が悩ましげに震え始める。
「ぁ、ヤダ・・・もう、ちょっと・・・」
絶頂が近いのだろう。眉を寄せて精一杯絶頂をかわそうと悶えるさまに真も煽られる。意地悪をして、射精を促すように理央の分身を扱いてやると、耐えようと必死に力んで真の肩に爪を食い込ませてくる。
「ッ・・・」
「ヤダッ、やだってば、まこ、と、さんッ」
「イって、理央。おれ、も・・・いい・・・。イき、そう・・・」
嫌だと喚きながら、理央は腰を振るのを止めない。熱い内壁に包まれて、これでもかと擦られたら、こちらも我慢のしようがなかった。
「ぁ、あぁ、あ、イくッ・・・まこ・・・あ、あぁぁッ・・・」
「ッ・・・くッ・・・」
週末にしただけでは物足りないとこぼしていただけあって、理央の中に溜まっていたものが勢いよく飛び出る。
真も同時に絶頂をおぼえ、強く抱き締めながら理央の中へ熱を放った。
真の扱く手のリズムに合わせて、理央が気持ち良さそうに白濁の蜜を幾度も溢す。しっかり出すものを出したはずなのに、全く硬度を失わない理央の分身。こちらは搾り取られて理央の中で柔らかく形を変えていた。
身体を震わせて大人しくなった理央をベッドへ横たえる。すると硬さを失った真の分身が、中に放った精と共に自然に理央の中から抜け出た。
「ッ・・・」
ゴムをしないで入れて欲しいと強請られたものだから、我慢ができなければこうなる。卑猥な眺めを見て満ち足りてしまう気持ちをどうにもできない。もっと悶えさせてドロドロに愛したくなるのだ。
理央の元気の良さに吸い寄せられて、彼の分身を咥えて頬張る。理央が仕掛けてくることが多い分、こうやって愛撫してやることはあまり多くない。
達したばかりの硬茎を愛撫されるのは快感が強烈過ぎてかえってつらいことは、同じ男だからわかっている。けれど気持ち良さそうに仰け反って喉を鳴らす恋人は、むしろそれくらいの刺激を望んでいるようだった。
「ま・・・こ、と・・・さ・・・んッ」
一度熱を放った後だから、理央の身体はすっかり開放感に満ち溢れて遠慮がない。自ら腰を揺らして愛撫を強請ってくるから、こちらも負けられないと吸い上げた。
「ぁ、でるッ・・・どうし、よ・・・」
立て続けに埒をあけることが気恥ずかしいのかもしれない。見上げると、泣きそうな顔で唇を噛んでいる。
「イけよ。」
「ッ・・・イって、いい? むり・・・も、でる・・・」
身体を震わせながら真の肩に手を突っ張って抵抗していた理央だったが、それも長くは保たなかった。
「んッ・・・・うッ、ん・・・」
舌で絡め取って吸い上げてやると、理央が呆気なく果てて身体を震わせる。
「あ・・・も、すごッ・・・んッ・・・」
苦いものが口いっぱいに広がると同時に呑み下す。満足したかのように理央の分身が力をなくして柔らかくなったので、名残惜しくなりつつも口から離した。
恋人が自分の手で快感に悶えるさまを見るのは、確かに気分がいい。理央が積極的に口淫したがる気持ちが少しばかり理解できる。
「頭・・・おかしくなっちゃいそう・・・」
「気持ち良かった?」
ちょっと照れて笑う顔が可愛い。やっぱり自分にとって、理央は可愛い存在だ。他の誰もが首を傾げたところで、真の主張は変わらない。拗ねるところも、落ち込むところも、怒る顔すら可愛く見えるのだから重症だ。
「おまえ、可愛いな。」
小さく呟いたつもりだったが、理央のもとまで声が届いてしまったらしい。
顔を火照らせて恥ずかしそうにそっぽを向いた理央はやっぱり可愛かった。
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朝霧とおる