少しいつもより荒々しい小野村の腰が、幾度も理央に打ち付けられる。そのたびに情けない声を上げながら受け止めていると、一度お預けを食らっていた理央の秘裂が再び期待に満ちて動きはじめた。
モヤモヤとしていたのがたった一週間前だなんて信じられない。こんなに激しく求めてくれるのに、不安になっていた自分がバカらしく思える。
気持ち良過ぎてつらくなるくらい刺激がほしい。そう思って律動に合わせて揺れる自分の分身に手を伸ばす。
しかしすぐに小野村の手によって阻まれて、彼は理央の分身を達せないようきつく戒めた。
「あッ、あ・・・こと、さッ・・・」
「もうちょっと、付き合って。」
「はぁ、あ・・・んッ・・・はぁ・・・」
つらい。けれど気持ちいい。小野村の律動に合わせて赤く熟れた理央の先端が膨らむ。
「あぁ・・・あ、あ・・・」
小野村に抱かれて日が浅い頃は、淫らな声を上げたら幻滅されてしまうのではないかと心配で声をこらえていたりもした。男の喘ぎ声など聞いたら、百年の恋も一気に冷めるのではないかと。
けれど小野村の熱い腕が気まぐれや気の迷いではなく本物だと確信するのに、そう時間はかからなかった。
それだけ真摯に接してくれていたし、惜しみなく態度で好きだと伝えてくれた。なかなか言葉では聞けないけれど、別に不満もない。
理央の腰を抱えていた小野村の腕が強くなって震える。息を呑むのが聞こえたので、彼の絶頂が近いのだとわかった。
「まこ、と、さ・・・だし、て・・・」
熱い飛沫を身体の奥で感じたい。小野村は遠慮することが多いけれど、シャワールームにいる今なら彼が心配する始末もさほど大変ではない。一度理央が腹痛で苦しんだから、優しい彼は躊躇うのだろう。
「ッ・・・」
離れていこうとした小野村の手を掴んで、身体を再び密着させて、小野村にそのまま達するようにと促す。
「理央・・・ッ・・・」
呻きながらも小野村の抽送は止まらない。気が高まるところまで高まって、止まるに止まれないのだと思う。射精感が湧いてくるとそういうものだ。
「ッ、理央・・・理央・・・」
うわ言のように呼んでくる声が理央を際限なく昂ぶらせる。何度聞いても、切なく胸を締め付けて歓喜の涙が溢れそうになる呼び声だ。
理央の分身は痛いくらいに張り詰めていた。彼の手で擦ってほしい。律動に合わせて跳ねる実も硬茎への刺激となった。
「ぁ・・・ま、ことッ、さ・・・んッ、んんッ」
「理央・・・一緒に・・・」
戒めていた小野村の手が理央の分身を強く擦り始めて、理央は息を呑む。堰き止められていたものが急に解放され、肌がざわめく。こんなに気持ち良かったら、小野村が達するのを待つことはできそうにない。
「真さんッ、ムリ・・・ぁ、イく、から・・・」
「ん、俺も・・・」
前からも後ろからも攻められて、頭の中が白く塗り潰されていく。弾けそうだと腰を浮かせた瞬間、苛烈な一撃が送り込まれる。
「んんッー・・・」
「ッ・・・く・・・」
二人で声にならない声を上げて、震えるほどの絶頂を味わう。理央の飛沫は胸や腹、タイルを幾度も濡らして汚していった。
「はぁ・・・はぁ・・・」
「ッ、ふぅ・・・」
荒い息もそのままに、振り返ってキスをしかければ、小野村も負けじと応酬してくる。その拍子に小野村の萎えた分身がズルリと抜けて、なんとも言えない刺激に理央は息を詰める。
小野村が放ったものが秘部からとめどもなく流れ落ちてくる。シャワーの湯とは違う生温かく粘質なそれに、肌がざわめいて理央の分身は再び兆していく。
「真さん、もう一回したい。」
キスの合間にハッキリと告げると、小野村がまんざらでもない顔で笑みをこぼす。良かった、欲しいと思っているのは自分だけではない。
けれど先ほどまで確かに柔らかかった小野村の分身を握ってみると、理央に誘われてその気になってくれたらしく、芯を持ち始めていた。
「可愛い嫉妬が見られたから、そういう意味なら新人も悪くないかな。」
「うんざり、って顔してましたよ?」
嫉妬という言葉に反応して、理央は顔を火照らせる。小さなことにイライラしていた自分は恥ずかしくて、叶うなら、もうそのことは小野村の記憶から抹消してほしかった。
抗議の意味も込めて噛み付くようにキスをする。理央の反応に、小野村はおかしそうに笑って包み込むような口づけを理央に贈った。
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朝霧とおる