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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

ツインタワーⅢ-20

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ツインタワーⅢ-20

夕食がお開きになって、拾ったタクシーに理央と乗り込むと、どっと湧いてきた疲れが真の身体を重くした。

しかし身体が鈍くなっている一方で、隣りに座ったお酒臭い恋人の体臭に脳が歓喜しているのがわかる。

理央を抱き締めて、彼の香りを胸いっぱいに吸い込みたい欲求と闘うこと十五分。コンドミニアムに着いても気は抜けない。支店の部下たちを乗せた後続のタクシーもここへやってくるから、迂闊なことはできないと思った。

ソワソワとしたまま、理央と無言でエレベーターへ乗り込み、自分たちのフロアに到着すると、理央がスッと手を伸ばしてきて、真の手を握った。

目を合わせることなく足早に真の部屋まで手を引かれ、鍵を回してドアを開けると、背後から抱き込まれて部屋へなだれ込む。

誰かに見られていたらどうするんだと頭をよぎったけれど、そんな事がどうでも良くなるくらいには理央の体温に飢えていた。

疲れているのに、熱い腕に抱き締められることが嬉しくて、振り向いて、年甲斐もなく唇を貪る。

「ッ・・・ふぅ・・・ん・・・」

熱いキスをしていたのに急に離れていった唇が不満で追いかけようとすると、理央が額と額を合わせてきて、フッと笑みをこぼした。

「真さん、興奮してます?」

「聞くなよ。」

「聞きたい。真さんが欲しがる言葉、滅多に聞けないから。」

「悪趣味なこと言ってないで・・・抱かせて。」

「一緒にお風呂入ります?」

「入ろう。」

攻めたいのに攻めきれないのは、真と同様に理央も積極的だからだ。いつもの事だが、今日ばかりは攻め込みたい気分だった。

シャワールームまでは理央に手を引かれて先を越されてしまったが、服に手をかけたのは真が先だった。

「どうしよう。真さんが荒々しいのも、グッとくる。」

二人でキスを繰り返しながら、互いのワイシャツのボタンを一つずつ取り払っていく。お酒を飲み、暑い外から帰ってきた身体は汗ばんで、触れると手に吸い付いてきた。

室内も暑かったが、シャワールームに一歩入ると、足場のタイルの冷たさが足の裏から伝わってくる。シャワーコックを捻ると高い位置に取り付けてあるヘッドから水が噴き出して、二人の熱い身体めがけて、叩きつけるように落ちてきた。

「気持ちい・・・」

「ああ。」

身体に溜まった疲れや熱さが削ぎ落とされていくと同時に、心もスッキリと透き通っていくような感覚。

「理央」

「真さん」

シャワーの水が湯に変わってきた。頭上から浴びながら二人で額を合わせてキスを繰り返す。唇の柔らかさと熱さを感じるだけで気持ちがいい。腰の前で反応し始めた二人の象徴が硬度を持って、二人が唇を貪るたびに互いを求めるように震えた。

「ここで・・・していいか?」

「いいですよ。」

理央が真の申し出に微笑みながら頷く。理央の手が真の昂りを確かめるように硬茎を擦って、早速真を煽ってくる。

腰が震えて強張る。真は息を詰めて、決定的な快感をそらすように理央の手技をかわしながら腰を揺らめかせる。

「真さんがこんなに切羽詰まってるのって、珍しい。」

「ッ・・・ダメか?」

「ううん。ダメじゃない。嬉しい。」

忙しくて一週間しないことくらい、いくらでもある。けれどこの一週間は思いのほか理央の体温に飢えていたのだと、歓喜してざわめく肌が教えてくれる。

精神的に疲れると、無性に欲しくなったりするけれど、今回の溢れんばかりの性欲はまさにその感覚だ。

理央の手に煽られて、真も理央に手を伸ばす。丁寧に愛撫する心の余裕もなく、性急に理央の硬茎を弄った。

「うわッ、真さん、気持ち、い・・・ぁ・・・今日、すぐ出ちゃうかも・・・」

色気のない声と言葉なのだが、真にとっては緊張を解いてくれるちょうど良いものだった。仕事モードから家でのリラックスモードに切り替わる瞬間だ。

「あッ、真、さん・・・イきたい・・・」

「もう?」

「だって、気持ちい・・・」

真の手が擦る動きに合わせて、理央の腰が揺れている。真に伸ばす彼の手が若干緩んで、理央の口からこぼれる息が早く浅くなりはじめた。

滾って反り返る理央の分身が嬉しい。夢中になって快感を受け止めてくれるのは信頼されていると感じるから。

理央が下腹部を震わせて、ジッと自分の下半身を見下ろす。先端の秘裂がピクリと蠢いて、シャワーの湯に紛れて粘質な蜜がこぼれ始める。

「あ、ッ、イきそう・・・真さん、いい?」

普段の自分なら、強請られたら理央の欲求を優先して、彼の硬い竿をこれでもかと扱いて高めてやると思う。けれど今日は自分の分身を突き入れて、乱れて極まる理央が見たいと強烈に思った。

「ダメ」

もう絶頂の手前まで駆け上っていた理央の分身から手を離す。

「ウソ・・・ひどい・・・」

「今日は酷くしたい。俺のでイって。」

泣きそうな顔で頭を振って悶絶している姿が愛おしく、さらに意地悪をしたくなる。

清めるのは口実。震えて乱れる理央を見るためにシャワーを手に取って、理央の秘部にあてがう。

「ああッ・・・んッ・・・う・・・」

かすれた悲鳴が理央の口からこぼれ落ちる。達せない刺激は、敏感になっている今の理央には拷問と同じだろう。

カクッと理央の膝が落ちて、真は理央を抱える。力の抜けた理央の身体は真と同じような体格だから、決して軽くはない。けれど震えながら縋ってきた身体を受け止めるのは、むしろ真が望んでいたことだ。

必死に足の裏に神経を集中しているのだろう。膝は落ちても、それ以上理央の身体が倒れてくることはない。

耳たぶを甘噛みしながら秘部へ指を挿し入れると、理央の身体が無意識に上へと逃げようとする。

もともと何かを入れるようにはできていないそこは、暫し抵抗を見せたが、真が慣れた手で理央の感じる部分を解しはじめると綻んでくる。

早く突き入れてかき回したいと欲する真の分身は、先ほどから痛いくらいに滾っていた。

「まこッ・・・さ・・・」

仕返しとばかりに理央が真の分身を手で撫でてくる。こういう好戦的なところは理央らしい。理央へ挿し入れる指を増やすと、ほどなく理央が真に抱きついてきた。

「挿れて、真さん。もう、ヤダッ。」

理央はくるりと自分で背を向けて、真の硬茎を握って秘部に押し当てる。大胆過ぎる誘われ方に、否を言うほど真も余裕がなかった。

真は熱く昂ぶって揺れる分身に右手を添えて、反対の腕で理央の腰を抱えた。そしてすぐに理央の中へ身を沈めていく。

「んッ・・・ふぅ・・・」

「ッ・・・」

「あ・・・真さんの、熱い・・・」

理央が放った声がダイレクトに分身へと伝わって響く。もう幾分も保たないと思いながら、ゆっくりと理央の中を掻き回す。

すると理央の快感を捉えた真の硬茎に、理央の中がまとわりついて絞り取っていこうと蠢めく。

急激に湧き上がった射精感をなんとかまぎらわそうと、真は理央を抱えて無心に腰を振り始めた。













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