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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

先生3

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先生3

風呂から上がり、ベッドに身体を預けて、たわいもない事を話す。どちらかが明確にその意思を示すわけではない。触れ合っていると、自然に身体が呼び合うのだ。平日はあまり身体を合わせないけれど、それでも時々求め合い、止まらなくなることがある。そういう時はお互い待ったをかけるような無粋なことはしない。流れに身を任せて、欲しい感覚を素直に追い掛ける。

「ん・・・ふッ・・・達也さん・・・」

キスを仕掛けてきたのは和泉の方。同じくらい高身長の彼に組み敷かれると、男ゆえの本能なのか身体が抗おうとする。彼を押し倒したくなるのだ。貪り合うように口付けを交わし、上がった息も整えぬまま、潤んだ瞳で和泉を見上げる。

「いい目だな、要。どうにかしたくなる目だ。」

優しい眼差しのまま、和泉の手が要の服の下に伸ばされる。弄っていく手は、明らかに要の欲を掻き立てる動きをする。

「はぁ・・・んッ・・・」

和泉の唇が首筋から胸、そして臍の辺りまで滑り落ちていく。脇腹に彼の手が添えられて腹部を執拗に吸われると官能が呼び覚まされる。スウェットと下着を窮屈そうに押し上げている要の分身に気付いているはずなのに、そこには触れず、和泉の舌が腹部を舐めて吸い上げる。

「達也さん・・・」

自分からして欲しいと強請るのは苦手だ。和泉の名を呼んで訴えるが、和泉は愉快そうに笑うだけだ。

「要、どうしてほしい?」

「ッ・・・」

キスをして離れた唇と唇の間に糸が引く。そして和泉の手は要の下腹部を行ったり来たり撫で回した。彼の手を期待して分身が反り返っていくけれど、和泉はそれには気付かぬふりだ。ぎりぎりまで与えておいて、最後の一押しをくれない。

要は和泉の手を引いて、主張する分身へと導く。和泉はくすりと笑い、布越しに硬茎の形を確かめるように手でなぞった。

「んッ・・・達也さん・・・」

際どい刺激に身体が強張る。前が窮屈で早く纏うものを取り払って欲しいのに、焦らすように和泉の手は布地の上を行き来するだけだ。

「達也さん、ちゃんと触って・・・」

「要、どうしてほしい?」

「わかってるくせに、性格悪い。」

「言わなきゃ、わからないよ。ほら。」

「もう、いい。」

不貞腐れて自分で手を伸ばす。身体を横に向けて前を寛げると勢いよく分身が顔を出す。少し迷って、本能に従い欲しい刺激を与えていく。和泉の視線を感じながらする自慰に、身体はすぐに熱を上げた。

して欲しいと強請るより、自分でする方がまだマシ。和泉には不思議がられるけれど、そればっかりは感覚の問題なのでどうすることもできなかった。

「いい眺め。」

「・・・ッ、悪趣味。」

「また、俺の負けかな。これは反則だよ、要。」

痴態を晒して誘っているのだから、誘われてくれないと意味がない。負けたなんて思ってもいないくせに、それでも降参したふりをして触れてくれる和泉に、要の身体は溶かされていく。

和泉は要が纏っていたものを手早く脱がせていき、和泉自身も身体を覆う全てのものを脱ぎ去った。見惚れてしまうほど潔いその光景に目を奪われる。要の視線に気付いて、和泉が吸い込まれるような甘い笑顔を向けてきた。その色を含んだ優しい目が、要は好きだ。

互いの陰茎を擦り合わせて、和泉の手に包まれる。一緒に呼吸を乱し、じっくりと上り詰めていく感覚は、何度味わっても特別だ。

「ッ・・・ぁ・・・達也さん、そこ、もっと・・・」

「ここ?」

「はぁ・・・あ、ぁ・・・」

和泉の掌が二人の先端を包み込むように何度も擦っていく。和泉の手は要の好きな加減を知りつくしている。順調に実った先端からは蜜が止まらない。二人分の先走りが和泉の手を濡らして、さらに彼の手の動きを滑らかにした。

「ぁ・・・達也さん、出そう・・・」

早くなった和泉の手の動きに合わせて、熱が迫り上がってくる。そのまま身を任せて達しようと腰が自然と浮いた。

「あ、なんで・・・」

もうあと一息というところで、和泉の手が緩やかな動きに変わる。和泉はすぐにはイかせてくれない。それは毎度のことで、快感と苦痛の間を何度も行き来させられるのだ。

「達也さん、お願い・・・」

「まだダメ。少し我慢な?」

「そう言って、いつも少しじゃないッ」

生理的な涙が目尻から零れ落ちて、和泉がそれを舌で舐めとっていく。達する寸前だった敏感な身体は、そんな刺激さえも快感に変換した。

平日はセックスしない。仕事に穴を空けるようなことをしたくないからだ。互いに教師として医師として仕事に誇りを持っているし、中途半端なことをしたくない。けれど一方で溜まるものは溜まってしまう。悶々として集中できないよりは、と妥協点を探し、こういう行為に行き着いている。

和泉が再び先端を包むように掌で覆い、強く擦ってくる。ビクッと腰が跳ねて熱を解放しようと分身が波打つ。けれど決定的な刺激が足りなくて、どうしても射精できない。

「もう、やだ・・・達也さん・・・」

指で二人の竿をゆっくりと扱き、荒い息を隠そうともしない和泉を睨む。けれど、意地悪な笑みが帰ってきて、逆に根元を戒められてしまった。

「今日は随分堪え性がないな、要。」

「あ、あ、あぁ・・・ッ、ん、あ・・・」

「昨日も一昨日もしてなかったからな。溜まってたのか?」

和泉が耳元で喋りながら、戒めていた手を解いて、急にリズムよく大胆に扱き始める。暴れそうになる要の腰を和泉は全身で体重をかけて抑え込んできた。

「んッ、ん、あ、あぁ・・・達也さん・・・イき、たい・・・ぁ、あ、でるッ・・・ッんん」

白濁の液が扱く手の動きに合わせて何度も放出する。この絶頂は何度経験しても慣れることがない。人によって与えられる刺激は自分でするのとは違う。ましてや好きな人から与えられるともなれば、感激すら覚える。

和泉にしがみ付き、止まらぬ全身の震えもそのままに達した余韻に浸ろうとする。けれど要が極まって間もないうちに、和泉の手がまた二人の陰茎を擦り始めた。和泉の分身はまだ硬度を保ったまま、吐精していない。

「ッ、ん、んぅ・・・」

過ぎる快感は時に拷問だ。必死に和泉にしがみ付いて快感を享受する。

「要、要・・・」

和泉の優しい声音と強引な手に困惑しながらも、それでも彼と極まる瞬間を共にしたい気持ちが勝る。

「・・・あ、あ、ん、ぁ・・・あぁ、あッ・・・」

「ッ・・・要、イきそうだ・・・」

痛いくらいに和泉の手が二人の陰茎を行き来する。再び兆した要の分身も赤く熟れ、新たな蜜が溢れて和泉の手を汚していた。

「一緒にイこうか、要・・・」

「たつや、さん・・・んッ」

「ッ・・・ぅ・・・」

要が息を詰め、和泉の口から呻き声が漏れた瞬間、二人の腹部が蜜で濡れた。搾り取るように和泉の手が二人の分身をゆっくりと扱く。要は二度目の絶頂に身体を震わせ、声も発せず、しばし呆然とした。

他の人の性事情など比べないからわからないが、自分と和泉のそれは濃厚なものだと思っている。和泉に至っては四十代で若いとは言えない。しかし十歳以上離れている要を飽きさせない。多少帰りが遅い日でも仕掛けてくるのは和泉の方が多い。

「要、いつまでも惚けてるなよ。また、襲うぞ。」

「ッ・・・」

揶揄う和泉の声はむしろそれを望んでいるようにも聞こえる。けれど明日も仕事だ。これ以上脱力するような行為になだれ込めば、後で確実に後悔する。

「達也さん、これ以上はダメ。」

「わかってるよ。まだまだ揶揄い甲斐があって、要は可愛いままだな。」

「そんな事言って、恥ずかしくないの?」

「全く。」

不敵な笑みを浮かべてキスを寄越してくる和泉。彼の頬を抓り、要はそっぽを向いて精一杯の抵抗を示した。














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