忍者ブログ

とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

先生14

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

先生14

体重をかけ、ゆっくりと要の中に自分の分身を埋めていく。要の内壁が纏わり付き、犯していくこの感覚は、味わうほどに虜になる。この中毒性の高い要の身体に、和泉は振り回されっぱなしだ。

際奥まで自分の分身を収めて、キスだけを与えていると、焦れたように要が腰を揺らして誘ってくる。

「して、達也さん・・・」

我慢ならないと、必死な様子で諭しこもうとしてくる。可愛い痴態に絆されて、腰を少し強く突き入れれば、感じ入って甘い息を吐き出した。

そんな反応を返されれば、和泉の腰も疼く。一度抜き挿しした腰は止まらず、欲望の赴くままに要を追い上げる。

「要」

呼べば要は自分を見る。目を合わせ同じ高みを目指して駆け上がろうとする。潤んだ瞳と視線を交えると、快感が幾度も這い上がってきて和泉を追い詰めていく。けれどこの感覚を何度だって味わいたくて、這い上がってくる射精感を耐えた。耐えるのは辛いが、それ以上に蕩けて熱に浮かされた要の顔が見たい。

「ぁ、あッ、イく・・・」

要が緩々と頭を振って、腰を抱える和泉の手を無意識に掴んできた。まだ快感に溺れる要の顔を見ていたくて、そのまま突き進みたくなる腰の動きを緩めて要の絶頂をわざと逸らす。

「ぁ、なんで・・・や、だッ・・・」

要が自分の意図に反して達してしまわないように、要の両手をシーツに押し付ける。緩やかに腰を打つのは和泉だって辛い。けれどやっぱりこの熱を帯びた潤む瞳を見続けたい。
達したい。けれどこのままでいたい。どちらも本音だ。交互にやってくる厄介な願望も、込み上げてきたどうする事もできない射精感に終止符を打つことにした。

要の手を二人の間では揺れる彼の分身に導く。ようやく終わりが来るとホッとしたのか、要が和泉の視線など気にせず夢中で自分の分身を擦り上げる。

和泉は要の腰を再び高く抱え上げて、強く深く突き入れ始めた。

「はぁ、あッ・・・ぁ、あ、ダメッ。たつ、や、さ・・・」

激しく数回挿入を繰り返すと、要が助けを求めるように和泉の名を口にする。

「ッ・・・」

そして息を詰めたと思った瞬間に、彼の先端から白濁の蜜が迸った。幾度も噴き出す蜜に二人の腹部が濡れていく。淫らな要の絶頂に誘われ、締まった後孔に搾り取られて和泉も達した。

「ぁ、要・・・」

目の前が真っ白になるほど強烈な刺激に、漏れた声も震える。こういう事が情けないとか恥ずかしいとか思う時期はとっくに過ぎた。求めたいように求め、貪り、二人で極まって脱力する。ただそれだけで嬉しいのだ。

「あ、まって、たつや、さ・・・」

要の中が痙攣して蠢き搾り取られていく感覚に、自分は無意識に腰を揺らしていたらしい。達して敏感な身体へダイレクトに響いて、要は辛かったようだ。

「ぁ・・・」

ピクリと身体を震わせて必死にしがみついてくる要が愛しくて堪らない。自分を煽る厄介な愛しさ。

「要」

気怠そうな瞳が和泉を見る。ジッと見据えて、和泉の腕を掴む手に力が入った。薄っすらと汗が滲む額が妙に色っぽい。要の身体には和泉が吸い付いて残した跡が散らばっている。自分だけのものだと見せつけるような跡は和泉の心を満足させた。

要に抱き寄せられる。ようやく落ち着いたようで和泉が動いても辛そうな顔を向けてくることはなかった。

二人で絶頂の後に訪れる穏やかな快感の余韻に浸る。そして互いの息遣いだけを聞く。和泉は激しい交わりを終えた後のこの瞬間がとても好きだった。

言葉を交わさなくても互いに満たされたことを感じ合える時間。ただ一緒にいるだけでも幸せだけれども、こうやって要の肌に直接触れ、求め合っていることを確かめ合う行為は、自分たちには必要だ。身体の関係などなくとも、と言えるほど、まだ自分たちは人生を達観できる域には達していない。

「達也さん、ずっと一緒にいて・・・」

この一ヶ月は、自分たちには試練の時間だった。けれど時々落ち込み苦しみながらも、時は止まることなく流れ続けて、いつかその傷を癒してくれる。そういう風に出来ている。

要の額に自分の額を合わせて、祈るように応える。

「ずっと一緒だ。」

「うん・・・」

不安な時は言葉に出して確かめる。その言葉を身体に刻み込んで、忘れることのないように。
カーテンの隙間から朝陽が差し込む。柔らかく、暖かな光だった。














いつも応援ありがとうございます!!
励みになっております。

Twitter
@AsagiriToru
朝霧とおる

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説へ
にほんブログ村

B L ♂ U N I O N
PR

コメント

ただいまコメントを受けつけておりません。

プロフィール

HN:
朝霧とおる
性別:
非公開

P R

フリーエリア