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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

マイ・パートナー27【R18】

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マイ・パートナー27【R18】

恋人が若いと短いスパンで仕掛けても精力が有り余っているから困らない。けれど今日は多田が仕掛ける前に柚乃宮から求めてきた。

一週間前にセックスした時はキスすらたどたどしかったのに、そんな柚乃宮に愛撫されていることが俄かに信じられない。

「多田さん……今すぐ、したい……」

外から戻り洗面所で手を洗っていたら、後ろから抱き締めてきた。そしてその後、少し柚乃宮は泣いた。

緊張が溶けて安堵しただけのようで、泣き乱れることがなくて多田は少しホッとした。
ひとしきり泣いてすっきりした後、ごく自然にキスをしてきた。そのまま二人でバスルームへなだれ込んで今に至る。

「っ、柚乃宮、そんなこと、しなくて、いい、から……」

シャワーを浴びている時に、柚乃宮がそっと多田のペニスに触れてきた。緩々と擦られあっという間に彼の手の中で育っていく。

バスタブに座るように促されて、もしかしてと思ったが、柚乃宮はバスルームの床に跪いて多田の硬茎を躊躇うことなく口に含んだ。

何度想像したかわからない、その行為。でも本物に勝るものはなくて、腰が砕けてしまいそうになる。柚乃宮がこちらを窺うように見上げてくる。想像した以上の痴態に下半身が重く響く。

「柚乃宮……ッ」

深く硬茎を咥え直して、小さな口がゆっくりと吸い上げていく。堪らず腰を引いたが、さらにペニスが膨れる。

「柚乃宮、そろそろ……」

もう幾分も保ちそうにない。秘裂に舌が這って下腹が波打つ。熱が硬茎をせり上がってくる感覚がして、焦って柚乃宮の肩を押した。

 「あ、出るッ……離し、て……」

 自分の青臭い精を、柚乃宮の口に放ってしまうことを考えると居た堪れない。しかし心は躊躇っても、身体は欲望に素直で堪えきれなかった。

「柚乃宮ッ……あ、イく……ぅッ、ん」

いつもより射精が長く感じた。柚乃宮の髪に両手を絡めて、突き出してしまいそうになる腰を必死に抑える。

「柚乃宮……出して。飲まなくて、いい、から……」

何とかそれだけ言って、荒く上がった息をなんとか宥めようとする。放心状態がしばらく続いて、その間ずっと心臓の音が頭の中にも鳴り響いた。

「多田さん、気持ち良かった?」

大きな瞳が無邪気に見上げてくる。柚乃宮の口元に自分の吐き出した跡を見つけてしまって、頭が沸騰しそうになる。

「この前、多田さんがしてくれて気持ち良かったから……多田さんにも、してあげたくて……。」

こんな事をされたら壊したくなる。そんな衝動はきっと柚乃宮にはわからない。

「今日は優しく出来そうにない。覚悟して。」

「えっ?」

「こんな煽っておいて、タダで済むと思うなよ。今日はとことん付き合ってもらうから。」

そんな可愛い顔で盛大に青褪めたって、もう遅い。こっちにも耐えられる事と耐えられない事がある。煽った責任はしっかり取ってもらうことにした。

バスタオルで互いの水分をほどほどに拭き取り、早々にベッドへと向かう。二人でベッドに沈み込んで、柚乃宮が泣きそうな顔で見上げてきた。


「……ッ、あ、あぁ、や……もう、や……ただ、さッ……ああぁ」

背後から責めて、柚乃宮がもう何度目かわからない絶頂を迎えた。後ろからの方が負担は少ないはずだか、これだけ盛ればほとんど無意味だろう。

「もう……」

何か言いかけて、スッと柚乃宮の全身から力が抜けた。抱え上げて額に口付け、柚乃宮の身体をベッドへ横たえた。

目は完全に閉じていて目尻に薄っすらと涙の跡がある。けれど寝顔が意外と穏やかで、まぁいいかと開き直った。

明日は先週以上の小言を言われそうだが、煽ればタダでは済まないと覚えておいてもらう必要がある。

敷いていたタオルを回収して洗濯機の中に放り込む。敷いてやらないと、汚すのが嫌だとゴネるのでそこは好きにさせた。

多田もベッドの中に潜り込んで、細身で収まりのいい身体を抱き締めて夢心地に浸る。

ずっと独り占めにしたくなる。出来ないとわかっているから、欲しくなる。

柚乃宮は多田のことを優しいと言うが、自分では優しいとは思っていない。自分勝手だし、優しいだけでは営業という職も勤まらないと思っている。

まだまだ人を見る目が足りないなと、腕の中で安心しきって眠る恋人を見つめた。




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