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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

この手を取るなら52

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この手を取るなら52

身体がフワフワと飛んでいるように心地良い。疲労困憊の身体が紳助の手でゆっくり溶かされていって、熱があちこちから湧いて出てくる。

「あ・・・んッ・・・あぁッ・・・」

身体中にキスを落とされて、震え勃っていた中心が温かいものに包まれる。

「ッ・・・んぅ・・・」

紳助の唇が硬茎を擦って刺激をくれる。手足の感覚もなくなってきて、強く吸われるたびに腰が自然に浮いた。

「・・・はぁ・・・や・・・ぁ、でるッ・・・」

快感に震えながら目線を下半身にやると、恵一の分身を口に含む紳助と目が合う。挑発的な目でこちらを見ながら唇で扱いてくる紳助。

もう我慢ができないと思いながらも、もう少し絶頂の手前で翻弄されたいという気持ちがせめぎ合う。

「あ・・・ダメ・・・ッ・・・」

先端をザラリとした舌で執拗に舐められて、我慢の効かなくなった蜜が溢れていく。

「・・・ッ・・・しんす、けッ・・・」

彼の名を呼ぶと、もう一度こちらを見上げてきて、満足げに口元が笑う。しかしそれも恵一には刺激になって、苦しいほどの快感が迫ってきた。

「んッ・・・イくッ・・・ん、すけ・・・あ、あぁ・・・」

達しようとして腰を浮かせた瞬間、紳助に硬茎の根元をキツく戒められる。

「あッ、あ・・・やッ・・・なん、で・・・」

感じるまま腰を揺らしてみるけれど、欲望はせき止められたまま全身が震え続けた。

こんな意地悪をされた事がなくて、戸惑って紳助の肩にしがみ付く。一方彼は楽しげに舌で先端を弄りながら、濡れた指を秘部に挿し入れる。

「あぁ・・・あ・・・ん・・・あッ・・・」

いつもより後孔がスルリと指を迎い入れる。前も後ろも同時に攻められて、快感の逃げ場がどこにもない。気持ち良いのに怖い。今までに経験してきた快感が何だったのだろうと思うくらい強烈な愛撫。

「や・・・ヤダ・・・しん、すけッ・・・あぁ・・・」

「ヤダヤダ言うなよ。欲しかったんだろ?」

そう、紳助が欲しかった。けれど疲れた身体に訪れた狂おしいほどの快感は、意識が保てるギリギリのライン。達しようとして何度も腰を浮かせるけれど、戒められたまま先端はピクピク震えるだけだ。

「・・・ん、すけ・・・ね・・・おねが、い・・・」

紳助が微笑んだので、ようやく終わりが来るのかと思って、今か今かと待ち構える。すると紳助の硬茎が中に押し入ってきて、余計に身体が熱くなるだけだった。

「ッ・・・んッ・・・く・・・」

もう訳がわからなくて涙が溢れる。気持ち良過ぎて苦しい。紳助の体温と混ざって、身体の中が彼でいっぱいになる。

震えて泣いているところをそっと抱き締められて、紳助が腰を揺らし始める。戒めはようやく解かれて、揺らめきと共に白濁の蜜が散った。

「あぁぁッ・・・あ・・・ん・・・あぁ・・・」

達しながら、また新たな刺激を送り込まれて、紳助の分身を内壁が締め付ける。紳助が恵一のすぐ頭上で甘い息を溢しながら貪りついてくる姿に、身体は悲鳴を上げながらも満たされていく。

求められているって、こんなに嬉しい。身体はバラバラになってしまいそうだったけれど、嬉しくて必死にしがみ付いた。

「うッ・・・ん・・・あぁ・・・あ・・・」

はしたなく喘いでも、満足そうに抱いてくれる手が優しい。ずっとこちらに喰らいついたまま離れない視線も優しかった。

この男に抱かれているのだ、と強烈に思う。いつの間にかまた兆していた恵一の分身も、再び熱を放とうと二人の間で擦れて蜜を溢していた。

「け、いち・・・」

「・・・ッ、あ・・・イく・・・ん、すけも・・・」

「・・・おれ、も・・・ッ・・・」

紳助と、このままずっとこうしていたい。繋がって一つになったまま、離れたくない。そうしたら彼が何処かへ行ってしまう心配をしなくてもいい。けれど離れられるからこそ、繋がる幸せを感じるのかも。

でも、やっぱりこのままがいいな、なんて真っ白になってきた頭で思う。

抱かれた腕の中で大きく揺さぶられて、もう後は二人で同じ高みに上り詰めていくだけだった。

「あぁぁッ・・・あ・・・あ・・・」

「ッ・・・ん・・・」

紳助が絶頂を迎えて切なげに呻く。恵一も果てて二人の腹部をたっぷりと濡らした。

紳助の乱れる息と幾度か呻く声が、耳元から身体に響いてくる。紳助を自分のものだと確信できる瞬間。この時間が堪らなく好きだ。

「恵一・・・」

呼ばれて、ギュッとしがみ付いて応えると、何度も口付けされる。まだ息も整っていなかったので少し苦しかったけれど、そんな事も気にならないくらい胸がいっぱいになる。

「ん・・・ふッ・・・」

身体から完全に力が抜けていく。それと同時に満たされた安心感からか、睡魔も襲ってきた。

まだ眠りたくない。紳助の身体に蹂躙されて、この身が彼のものだと実感していたいのに。

けれど心地良いキスに酔わされて、瞼が閉じてしまった頃には、もう眠気に抗うことができなかった。

残念で仕方がない。もっと、と願うまま、恵一は夢の世界に引き摺り込まれていった。














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