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とおる亭

*BL小説* 全作品R18です。 閲覧は自己責任でお願いいたします。

二人だけの慰労会5

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二人だけの慰労会5

雅人が刺激を強請っても、今藤は与えてくれることもあれば、意地悪く決定的な快感をくれないこともある。食事前に待ったをかけてしまったことが災いして、先ほどから今藤に懇願を流され続けている。

「ッ、こん、ど・・・く、るし・・・んッ・・・」

緩く穏やかに突いてくるだけ。欲しければ自分で動けと、今藤の目は意地の悪い笑みを浮かべたままだ。

自分で動くのは怖い。跨っている時はなおさらだ。自分の体重をかけてしまえば済むことだが、本能で怖いと訴える身体に、なかなか思い切ることができない。どうしてもこれだけは慣れることができないでいた。

「俺はこれでも十分気持ちいいよ。」

今藤はそう言って、雅人の首元をくすぐるように舐めては吸ってくる。

「や、だッ・・・ほ、し・・・いッ・・・」

胸を弄ってくる手に翻弄されて、天を仰いで身を捩る。うっかり締め付けてしまった秘部に今藤の熱さを生々しく感じてしまい、肌がざわついた。彼が気持ち良さそうに息を詰めたので、その色っぽさに雅人も喉を鳴らす。

「ッ・・・ココ?」

「あッ、やだ! もう、しつ、こッ・・・ん・・・」

弱い脇腹を繰り返し撫でられて、息をするのもつらい。目をギュッと瞑って、焦らされるこの時間が早く過ぎてくれないかと思う。その一方で痺れ続ける感覚が癖になるのも事実だった。

羞恥と恐怖が勝っていたのは、ほんの一刻前まで。結局、雅人は誘惑に負けて、自分からキスを仕掛ける。今藤が満足そうに微笑んできたので、恥ずかしさに身体が熱くなったものの、もう止まることはできなかった。

「おまえ・・・もうッ、ホント、性格、わるッ、い・・・」

「だって焦らした方が、気持ちいいだろ?」

「ッ、ん、あぁッ・・・やだッ・・・なん、で・・・」

急に腰を掴まれ、下から大きく突き上げられる。その衝撃に雅人は頭の中で星を散らせた。

「・・・うッ、あぁ、ん・・・んッ・・・あ・・・」

「ッ・・・甲斐が・・・もっと可愛く、強請ってくれるなら・・・優しくするよ。」

「するか、バカッ!」

「怒鳴られて、感じるとか・・・俺も、変わったなぁ。」

「あッ、ああッ・・・」

声を上げた途端に後悔する。雅人の言い草にスイッチが入ったらしく、今藤が急に押し倒してくる。圧し掛かられた重みで、今藤の分身が絶頂を呼ぶ部分を強く抉り始め、雅人は秘部に感じた衝撃にみっともなく声を上げた。

「ああぁッ、あ・・・ん・・・」

「甲斐、いい?」

「うぁ・・・あ・・・」

「甲斐・・・出す、よ・・・。」

先ほどまで涼しい顔をしていたのが嘘のように、真剣な面持ちで囁いてくる。性急になった律動に雅人は振り回されるだけ振り回されて、言う事を聞かなくなった身体が無意識に震えた。

「待っ・・・や、だッ・・・んッ・・・」

「ムリ。待てないッ」

荒々しい息と共に、今藤が雅人の耳元で限界を訴えてくる。

雅人が強請ってもくれやしないのに、自身が絶頂を味わいたい時は容赦ないなんて、自分勝手もいいところだ。

けれど不満を口にして訴える余裕すらなく、熱を放つために喘がされ続ける。

「あ、や・・・あぁ、ん、ぁ・・・ッ・・・ん・・・」

結局、何をされても好きなようにさせてしまう。心底惚れているから、これ以上はダメだと思っても、いつの間にかその限界点を軽く超えてしまうのだ。今藤が雅人のそういう部分をわかった上で仕掛けてきているのかどうかはわからないけれど。見透かされているような気はするし、だからこそ主導権を握られっぱなしなのだと思う。

「ッ・・・甲斐ッ」

呼び声と共に身体の奥を強く突かれて、秘部が今藤を捕える。収縮した中で今藤の分身が波打つのを感じた瞬間、耳に今藤の呻き声が届いた。雅人は声さえ上げることができずに、中に今藤の熱を感じながら達する。

「んんッー!!」

「ふッ・・・う・・・」

意識を手放せたら、どんなにラクだろう。震える敏感な身体に今藤が口付けを落としていくので、新たな快感を拾い続けて、ずっと絶頂感に浸っているような気になる。

「やだッ、こ、んど・・・」

「あぁ・・・甲斐・・・」

悦の入った今藤の溜息を聞いて、熱い身体がまた容赦なく煽られる。秘部を埋めている今藤の分身は熱を放ったばかりだというのに、ちっとも衰えを知らない。今藤に言わせればまだ序章で、この後も覚悟をしろよと言われている気がした。

「はぁ・・・あ・・・」

「も・・・ム、リ・・・」

「もう?」

「しつこいんだよ。疲れた・・・。」

「そうか。なら、なおさら体力つけなきゃな。」

殊勝に微笑み、今藤が噛みつくように口付けをしてくる。

「ふッ・・・ん・・・」

力の入らない震える腕では、覆い被さってくる今藤を押し退けることは叶わない。

まだ来て初日。先が思いやられると思ったのも束の間、伸びてきた手に、雅人は呆気なく陥落した。









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