真冬のシンビ国には霜柱が立ち、水という水には薄氷が張っていた。草花や動物たちは息を潜め、陽の光が強くなる時を待ち望みながら、土の中でジッとその寒さに耐えている。
「フェイ、こっちへ来なさい。そんなところへ出ていたら、そなたの身体が凍えてしまう。」
「そんな事、ありません。空気が冴えていて気持ちが良いですよ。」
「こら、フェイ。こんなに冷たくなって、どの口が気持ち良いなどと言うのだ? さぁ、おいで。」
世羅がフェイを背後から抱き締めて、その冷たさを咎めている。二人を包む空気だけが緩み、甘い気配を纏っているのはいつものことだ。まったく、朝から頭の沸いている王で嘆かわしい。
我が主君が冬の素晴らしさを讃えているというのに、文句をつけるとは何事だ。あやつは情緒の欠片もない。
寒さが身に染みるからこそ、春の息吹を力強く感じ、夏の解放感に心が踊り、秋の恵みにこの世の生き物は喜びを噛み締める。
「世羅様?」
「そなたの身体が温まる、最善の方法だ。」
「あ、朝でございます。」
「そうだな。陽が昇っている。」
「い、いけません!」
「私が許す。」
「世羅、様ッ!」
また、あやつは盛りおって・・・。我が主君は嫌がっているではないか。
しかし始まってしまえばフェイが満更でもない顔をすることをキィは知っていた。人間は不思議だ。嫌だと口にしながら、受け入れることがある。矛盾しているから、時々キィの抗議は聞き入れられなかった。
大きな翼を空へ向けて、羽の不揃いがないか確かめてみる。抜け羽の気配もなく、キィの翼は今日も堂々としたものだった。
二人が仕事を怠けている。自分が空を舞って王都の民を励ましてくることにしよう。
キィは翼を広げてはばたかせる。舞い上がった空にはキィしかいない。空の王者は風に乗り、威風堂々と、目覚め始めた王都に朝の到来を告げに出掛けた。
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更新が入り乱れておりまして、すみません。
じきに落ち着きます(笑)
紳助と恵一の話でオーガニックコスメとか市庁舎のイルミネーションの話を出しましたが、実話です。そしてドイツは私としては冬がオススメ。ビール好きはフェスの時(10月でしたっけ?)ですかね。
最近はクリスマス市めぐりをする日本人も増えました。ツアーがたくさん組まれている、というのも増えた要因の1つかと思います。
私は気分屋なのであまりツアーには参加したことがないのですが、(どこに連れて行かれるかわからない、ミステリーツアーに参加したことはあります・笑)バスで連れていってくれることを考えるとラクさが魅力的ですよね。
コスメは割合安価にドラッグストアとかで手に入るのでお土産とかにオススメです。品物としても肌にさえ合えば、なかなか使えるアイテムがいっぱい。香りも優しいものが多いように思うので、日本人向きかな、と勝手に思っています。
空港や観光地のお土産店などで買うよりも、ヨーロッパはスーパーマーケットやドラッグストアが楽しいので、もし機会があるようでしたら、是非一度覗いてみることをオススメいたします。(回し者ではありません・笑)
そして何故こんな話をしたかと言うと、ドイツに行ってくるので、その間、更新滞ってしまったら、すみません、という言い訳をするためです。
スマホがSIMフリーなので、海外SIMをセッティングするのですが(ホテルにもWi-Fiありますが)、接続が上手く行かないことも多々あるため、11月後半から12月中旬まで、緩めの更新になる、かも。。。
皆様、温かい目で待っていただけましたら、幸いです。。。
本文より言い訳の方が長いかも(大汗)
それでは、仕事に戻らせていただきます。
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朝霧とおる
1. 無題
私、とおるさんのキャラ達の中でキィが一番好きかも!スイマセン人間より鳥(^^ゞ
相変わらず世羅に翻弄されまくりのフェイが可愛いです~。
朝から盛る世羅と、無駄な抵抗を試みるフェイの様子を、冷めた目で実況中継するキィ。面白すぎます(*≧∀≦*)
こんなに早くキィたちに会えて嬉しいです!その他のカプ達のそれぞれの事情も楽しくて何度も読み返しています。段ボールの中で眠りこけてる優希には笑い過ぎて腰が砕けましたww
あ、無料配布の新作は私も、とても気になってます~。イベントも行きたかったのですが、親の介護をやっていて、なかなか自分の時間が取れず(>_<) コメ返の方で、タイミングが合いましたら…という事でしたので、いつか読ませていただけたら嬉しいです。
新連載のリーマン二人とも、こんなにお互い好きなのに、告げる気もなく仲の良い同僚のままで…だなんて、そうは問屋が卸さないと思いますが(笑)ここからどう進展してゆくのか、すごく楽しみです!
毎日の更新、ありがとうございます(*^^*)
Re:
キィを愛でていただけて嬉しいです(笑)
彼は主人に倣って真面目なやつですが、人間とはちょっと違う実直さです。
うちの母がインコを飼っていたらしいのですが、そこに話を盛りに盛って書いています。
J庭の新刊は次のJ庭に参加が決まり次第、ブログに載せることに決めました。というのも、その続きをまたさらに新刊として出すことにしたためです。
気長にお待ちいただけると有り難いです!!
介護の合間を縫ってご覧いただいているということで、恐縮です!
少しでも楽しい時間を過ごしていただけたらと思うので、頑張ります。
新連載の二人も、よろしくお願いします。